日本後紀巻第四十逸文〈起天長九年正月、尽同十年二月。〉
天長九年春正月乙未朔。御大極殿、受朝賀。畢御紫宸殿。中務省進七曜暦。宮内省奏氷様。例也。吉野国栖奏歌笛。但依新誕皇子薨、不奏音楽。賜親王已下五位已上被。
丙申。群臣拝賀皇后宮・東宮。礼也。
辛丑。御豊楽殿。授无位源朝臣定従三位。従四位上源朝臣信正四位下。无位道野王従四位下。従五位上楠野王正五位下。従五位下山名王・美能王従五位上。无位安宗王、正六位上豊村王従五位下。従四位下藤原朝臣家雄、无位源朝臣明従四位上。正五位下長岡朝臣岡成・紀朝臣興道・大野朝臣真鷹従四位下。従五位上小野朝臣真野・藤原朝臣葛守・林朝臣真純・藤原朝臣衛・紀朝臣長江正五位下。従五位下神朝臣救人麻呂・橘朝臣永雄・藤原朝臣広野・石川朝臣永津・安部朝臣大家・藤原朝臣真吉・宮道宿祢吉備麻呂・藤原朝臣宗成従五位上。正六位上藤原朝臣氏継・藤原朝臣常守・藤原朝臣吉永・小野朝臣篁・永道朝臣末継・橘朝臣岑継・橘朝臣田舎麻呂・小野朝臣永道・紀朝臣家長・多治比真人嗣門・伴宿祢諸野・佐伯宿祢春治・為奈真人広岡・山上朝臣公守・田口朝臣房富・春海宿祢善縄、外従五位下益田連満足従五位下。外従五位下栗前連名・広宗連糸継外正五位下。正六位上清科朝臣笠主・仲宿祢真足外従五位下。
甲辰。地震。
乙巳。任官。
戊申。最勝会畢。皇帝御紫宸殿、請僧正護命、大僧都空海、少僧都修円・豊安、律師明証、講師大覚法師等、令論議。施御被。
乙卯。皇帝於清涼殿内宴。献詩者十三人。有御製。賜禄有差。
己未。皇帝幸水成野。
辛酉。地震。
二月乙丑朔。任官。
乙亥。秀良親王、於冷然院、加元服。授三品。拝賀礼了、錫宴賜禄。
(『類聚国史』一〇七刑部省)己丑。尾張國空閑地三十一町四段三百歩、充刑部省。
(『類聚国史』九九叙位)乙未。授散位従七位下惟良宿祢春道従五位下。」(『類聚国史』一五九勅旨田)摂津国嶋上郡荒田并野地二百廿一町、寄安満勅旨、為墾田。
辛丑。任官。
癸丑。左兵衛督従四位上藤原朝臣家雄卒。贈太政大臣緒嗣長子也。弘仁十二年叙従五位下、任美濃介。十四年遷右近衛少将。天長三年叙正五位下、□授従四位下、任左兵衛督。八年兼伊予守。九年叙従四位上。性清□有家風、頗学典籍、兼善歩射。惜未就台簡、早閉泉扉。卒時年卅四。
己未。任官。
夏四月甲子。鑾輿遷御梨本院。為修大内也。
己巳。恒定親王献物。皇帝宴南殿。群臣莫不具酔。賜禄有差。
癸酉。鸞輿幸紫野院。御釣台。院司献物。命陪従文人賦詩。御製亦成。賜禄有差。新択院名、以為雲林亭。
甲戌。左近衛府献物。始自平旦、終日奏楽。侍従已上、賜商布有差。
丙子。皇后幸雲林亭、観農業之風。賜扈従五位以上被、六位已下及殖田之男女等禄。
丁丑。皇帝御南殿。左衛門及左兵衛府献物。音楽迭奏、歌舞妓■、群臣飽酔、不知手舞足踏。賜侍従已上衣被。
壬午。鑾輿御武徳殿、覧左右馬寮及畿内・近江・美濃・伊勢・丹波等国所飼恩馬。
癸未。授外正五位下上毛野賀美公宗継従五位下。外従五位下勲六等吉使部真須外正五位下。借外従五位下勲五等吉使部金人外正五位下。借外従六位上勲六等湯坐菊多臣福足外従五位下。
戊辰。御武徳殿、覧騎射。雅楽寮奏音楽。中夜乗輿還宮。
五月甲午。中納言已下参議已上、会太政官庁事、任郡司少領已上。
戊戌。地震。
丁未。賑給近江国志賀浅井両郡、遭火災。
戊申。皇帝避正寝、請百僧於八省院、読大般若経。祈雨也。亦遣使於練行僧所住之山読経。
(『類聚国史』一七三凶年)己酉。勅。去年秋稼不稔、諸国告飢。今茲疫旱相仍、人物夭折。加以、往々火災、民失所。宜令五畿内七道諸国、一七箇日、転読経王、転禍為副。」(『日本紀略』)仰五畿内諸国、奉読大般若金剛般若経。修善之間、禁制殺生。
(『日本紀略』)庚戌。八省院読経、■雨不降。衆僧暴露中庭、至心誓願、午後微雨。仰大和等四畿内国司、毎社宛幣料五色絹各一丈・名香一両・龍形料調布五段、令行■事。」(『釈日本紀』一五述義)令卜筮亢旱於内裏。伊豆国神為祟。
辛亥。卯時零雨即晴。
癸丑。伊豆国言上。三島神・伊古奈比■神、二前預名神。此神塞深谷摧高巌、平造之地、二千町許。作神宮二院、池三処。神異之事、不可勝計。
乙卯。右兵衛督従四位下伴宿祢直臣卒。従五位下名鳥第九子也。□□□弘仁十四年授従五位下、拝左馬助、遷右兵衛権佐、兼尾張守。□□□年除右少弁左衛門権佐。七年叙正五位下、俄叙従四位下、累遷右兵衛督。忽得重病。卒私宅。時年卅九。
戊午。賑給左右京病者。
庚申。没官書一千六百九十三巻、賜三品秀良親王。
六月壬戌朔。任官。
庚午。木工寮献物。賜親王以下木工助以上衣被有差。
辛巳。任左右相撲司。
癸未。任官。
己丑。越前国正税三百束、給作彼国荒道山道人坂井郡秦乙麻呂。
秋七月壬辰。授圓講伝灯入位僧□定満位。此又止旱災也。
乙未。西寺講堂供養御願新造仏。荘厳法物一十五種、便即施入。
戊戌。仮外従五位下蓁原公高按、授外従五位下。
(『類聚国史』一一祈祷・『日本紀略』)乙巳。奉幣五畿内七道諸国名神。防風雨也。」(『日本紀略』)賑給越前国飢民。
丙午。皇帝御建礼門、観相撲。
辛亥。任官。
壬子。御八省院、奉幣帛伊勢大神宮。防風雨也。
癸丑。任官。
丁巳。出羽国言上。窮弊百姓。詔、令賑給。夷俘又在此内。
戊午従四位下林朝臣山主卒。正六位上海主之男也。弘仁元年叙従五位下、十三年入内、任諸陵頭、遷縫殿頭、兼但馬権介。天長六年至正五位下、八年授従四位下。性平直無愛憎。家之旧臣、国之元老。其先別自八多朝臣之氏。十年有勅、追除名字。卒時年八十四。
八月己巳。皇帝幸神泉苑。喚博士生徒等、令論議。賜禄有差。大納言藤原朝臣三守献物。■輿台。賜非侍従已上綿有差。
庚午。頒幣明神。以祈止雨也。又令十三大寺僧二百卅二口、起自今月八日、迄十五日、各於其寺、転読大般若経。其二百口僧、各叙位一階。
己卯。大雨。摂津国洪水汎溢、堤防決壊。
九月丙申。賑給摂津国遇洪水百姓。
戊戌。皇帝御紫宸殿、賜宴侍従大夫已下文人以上。賜禄有差。
己亥。尾張國言上、海部郡人山口忌寸目刀自売、給正税稲三百束。産三男也。
(『類聚国史』一七一地震・『日本紀略』)己卯。地震。」(『類聚国史』一五九勅旨田)美濃国空閑地廿四町一反、為勅旨田。
丁未。地震。
庚戌。丑時地震。
辛亥。地震。
乙卯。乗輿幸北野。試鷹狗。猟双岳及陶野。幸雲林院、賜侍従已上禄有差。
冬十月壬戌。御宴侍臣於紫宸殿、賜禄。
十一月庚寅。天皇詔曰。云々。従二位藤原緒嗣朝臣《乎》左大臣官任賜《布》。正三位清原夏野真人《乎》右大臣官《二》上賜、。云々。
乙未。任官。
己酉。殿上賜侍臣已上禄有差。
庚戌。左大臣藤原朝臣緒嗣言。云々。上表以聞。不許
辛亥。幸栗前野遊猟。賜侍臣已上禄有差。
十二月甲子。皇后移后宮職東院。当誕月。(皇后宮職東院か)
甲戌。延暦寺僧伝灯住位僧叡勝・僧圓修・僧円仁・僧徳圓・僧乗天・僧道叡、並授伝灯満位。
戊寅。伊豫国俘囚吉弥侯部於止利等男女五人、移配阿波国。優情願也。
壬午。无品春日内親王薨。桓武天皇之皇子也。(皇女也か)
天長十年春正月己丑朔。停朝賀。雨也。
庚寅。皇帝御大極殿、受朝賀。午時乗輿還宮。御紫宸殿、宴親王以下侍従以上、賜御被也。
乙未。宴会豊楽殿。授四品仲野親王三品。正四位下橘朝臣氏公従三位。従四位上三原朝臣春上正四位下。正五位下占野王従四位下。従五位下岡野王従五位上。正六位上岡於王・有野王従五位下。従四位下南淵朝臣永河従四位上。正五位上和朝臣縄継、正五位下大枝朝臣総成・藤原朝臣衛従四位下。従五位上伴宿祢友足・紀朝臣深江正五位下。従五位下多治比真人清貞・安部朝臣高嗣・文室朝臣永年・藤原朝臣嗣宗・大中臣朝臣依作従五位上。无位在原朝臣仲平、正六位上良岑朝臣高行・春原朝臣広宗・伴宿祢真堅魚・紀朝臣益雄・佐伯宿祢利世・藤原朝臣氏範・氷上真人井作・石川朝臣常継・吉野真人名継・藤原朝臣真縄・橘朝臣雑田麻呂、外従五位下六人部連門継従五位下。外従五位下刀伎直浄浜外正五位下。正六位上高丘宿祢潔門・道嶋宿祢人永・真神宿祢氏永・安曇秋継・丈部氏道・志賀忌寸田舎麻呂外従五位下。賜禄有差。
丙申。〈女叙位〉。
戊戌。雨雪。
己亥。任官。
庚子。於仁寿殿内宴。大臣已下参議已上、及左右近衛少将已上預焉。賜禄有差。
辛丑。雨雪。
壬寅。御紫宸殿、屈延暦寺僧圓澄及僧正已下威儀師已上論議。施御被。
乙巳。皇帝御建礼門観射。
丁未。出雲守正四位下紀朝臣咋麻呂卒。為人無才。以田原天皇外戚、得至四位、終以天命。時年七十九。
二月己未。任官。
甲子。任官。
庚午。賑給淡路国飢民。
辛未。令加賀国図画先聖先師像二条。
(『類聚国史』一六五雪)壬申。雪降。」(『類聚国史』一四七律令格式・『日本紀略』)右大臣清原夏野、中納言直世王・源朝臣常・藤原朝臣愛発、権中納言藤原朝臣吉野、参議南淵朝臣弘貞・文室朝臣秋津・藤原朝臣常嗣、侍殿上、校読新撰令釈疑義起請。
癸酉。皇太子覲於椒房。於是、尚侍継子女王等、侍内宴、奏琴歌。賜禄。
乙亥。散位頭従四位下弟野王卒。贈従二位。年六十二。
丙子。授正五位下紀朝臣長江従四位下。従五位下伴宿祢箭蔵・藤原朝臣貞守従五位上。正六位上文室朝臣室継、従六位上高田忌寸家守外従五位下。
丁亥。筑後国夷第五等都和利別公阿比登、叙従八位上。輸私稲資弊民也。
(『類聚国史』二八天皇遷御・『日本紀略』)辛巳。皇帝遷御西院。為譲位也。」(『類聚国史』一七一地震・『日本紀略』)巳刻、地大震。
壬午。賑給近江国飢民。
甲申。西院司献物。賜親王以下非侍従已上禄、有差。
(『類聚国史』二五太上天皇)乙丑。皇帝於淳和院、譲位于皇太子。」(『日本紀略』)詔曰。現神《止》。云々。皇太子《止》定《太留》正良親王、賢明夙彰、仁孝兼厚。云々。此位《乎》授賜《布》云々。宣。
更新于:5个月前基础介绍
藤原冬嗣
日本后纪日本,藤原冬嗣藤原冬嗣卷第四十_卷第四十七,日本後紀巻第四十逸文〈起天長九年正月、尽同十年二月。〉天長九年春正月乙未朔。御大極殿、受朝賀。畢御紫宸殿。中務省進七曜暦。宮内省奏氷様。例也。吉野国栖奏歌笛。但依新誕皇子薨、不奏音楽。賜親王已下五位已..
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